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さかうえストーリー

事業としての農業

― 契約栽培に取り組まれてからのお話を聞かせてください。

まずコンビニのおでん用大根の契約栽培からスタートし、その後、青汁用のケール、ジャガイモと品目を増やしていきました。品目は増えて売上も着実に伸びていきましたが、 作物を作って納める、ということが仕事の中心だったという意味では以前とそれ程大きな変化ではなかったですね。
ただ、さまざまな作物を栽培する中で、多くの経験が出来ましたし、作物数や栽培面積が増えていく中で、人員、費用について、栽培方法などそれぞれどのようにすれば上手くいくかを考えるを考えてた時期でした。

― 新しい契約を結ぶというのは簡単なことではないですよね。
どのようにして品目数を増やしていったのですか?

当たり前のことではありますが、「約束を守る」ということを徹底してきました。
農業は自然を相手にするため、すべてがコントロールできるわけではありません。

ですので、約束していた期日や数量を守ることができない 農家も少なくありません。 しかし、契約通り納入しないと契約先であるメーカーは事業計画が狂ってしまい思ったように利益を出すことができない。そうすると当然、契約農家である私達にも何らかの影響が出てきます。
契約先である食品メーカーと生産農家、お互いがそれぞれの役割を全うしてこそ、事業の成功があり、Win-Winの関係になることが出来ます。生産農家が最も大切にすべきこと、それは約束を100%守ることです。

― なるほど。そのようにして信頼を得てきたのですね。
約束を守るために具体的にはどのようにしてきたのですか?

いろいろありますが、まずはリスクを想定して、それを織り込んで計画を立てること。 例えば、契約数が100であれば、天候不順などのリスクを考え120を植付するといったようなことです。

それと、事業全体の採算性を計算する。そして、それを考慮しリスク回避の為の投資を惜しまず行うということ。 「今年は台風が来なかったから120%の作物が出来た、たくさん買ってもらえるから良かった」 ではなくて、毎年100%をクリアすれば採算がとれる体制を作り、それを忠実に実行していけるように、天候災害から守るためや作業効率UPのための設備投資をしていく、そういったことが重要だと考えます。
例えばケールの場合、当社では契約の120%の収量があった場合は、余剰分の20%を再び土にすき込み、次に栽培する作物の為に畑を豊かにする、といった、契約を守りながら先のことを考え投資をしていく、というスタンスでいます。

― その他に契約栽培をする上で意識されていることはありますか? 

これは契約栽培に限ったことではありませんが、「察する」ということを最重要視しています。
「察する」というのは、相手の立場や状況を理解し、その上で何をすべきなのか、ということを先回りして考えるということです。

― 契約栽培において、それはどういったことですか?

さかうえでは契約栽培をはじめる時、またその後も定期的に契約先であるメーカーに必ず訪問し面談をするようにしています。そうすることで、期日や数量や品質といったいわば表の情報だけでなくその企業がどういった考えで何をしようとしているのかといういわば本質の部分を理解することが出来ます。さかうえはどのような課題解決が出来るのか、そのことを真摯に考え、さらに実行していくことが「察する」ということです。

長くなるので、ここでは省略しますが、牧草飼料事業のサイロールが出来たのも  畜産農家の置かれている状況を知ったのをきっかけに、そこからさまざまなことをリサーチし、畜産農家が望むことを実現したという一つの「察した」その結果と言えます。

― なるほど。 そのようにして契約栽培をする中で、作業や圃場を効率良く管理したり、その中でのノウハウを蓄積するために役立ったのが独自で開発したITを活用した農業工程管理システムですね。

そうです。 ある時期迄はすべて私が細かく作業の指示を出していたのですが、規模拡大していく中で圃場の枚数も全部で300箇所を超え (注:さかうえでは自己所有の圃場は2haで残り76haは地元農家からの借地で志布志近郊に点在する)、実際に見て回ろうとすると丸2日位掛かるようになりました。  

そのため、各スタッフがその日実施した作業内容や圃場の画像を入力した農業工程支援システムを使い、進捗状況や今後のスケジュールをチェックするようにしました。そのデータが数年分貯まることにより、それ自体が貴重な生きたマニュアルとなり、新しく現場のリーダーになった社員もそれを参考に指示を出したり、と大いに役立っています。


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